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【予想】2019 ソフトテニス天皇杯 予想 ~その地位を盤石にすることができるか~

はい、今回は2019年度天皇杯の予想です。

 

トーナメントはこちら

 

http://www.jsta.or.jp/wp-content/uploads/2019/10/alljapan2019_drow_men_b.pdf

 

いろいろ論点も多いのですが、予想の前に、まず近年の天皇杯の結果を振り返ってみます。

 

 〇直近10年の優勝ペア

2018  船水・上松

2017 村上・水澤

2016 船水・星野

2015 シノコバ

2014  水澤・長江

2013 桂・高月

2012 シノコバ

2011 シノコバ

2010 中堀・高川

2009 中堀・高川

 

 

〇直近5年のベスト4

   

2018 優勝  船水・上松(早稲田大)

    準優勝 中本・鈴木(福井県庁) 

    3位  林田・柴田 章平(ヨネックス)

       村田・広岡(NTT西日本広島)

 

2017 優勝 水澤・村上(NTT西日本広島)

   準優勝 丸中・長江NTT西日本広島)

   3位 上岡・広岡(上宮高)

      篠原・小林(日体桜友会/ミズノ)

 

2016  優勝 船水・星野(早稲田大)

   準優勝 水澤・長江(NTT西日本広島)

   3位  林田・川淵(ヨネックス)

       村上・林(NTT西日本広島)

 

2015 優勝 篠原・小林(日体桜友会/ミズノ)

   準優勝 村上・中本(NTT西日本広島)

   3位  船水・星野(早稲田大)

       内本・丸山(上宮高)

 

2014 優勝 水澤・長江(NTT西日本広島)

   準優勝 増田・柴田(和歌山県庁/同志社クラブ)

   3位  丸中・鈴木(中央大)

       十津川・木川(中央大)

 

ツイッターでも言及したのですが、シノコバ以外ではここ10年NTTと早稲田のどちらからのみ優勝ペアが誕生しています。

ベスト4にはちらほら他の勢力も入るんですけどね。さすがNTTと早稲田。今のソフトテニス界では二大勢力と言っていいでしょう。

 

 

あと、こうして過去の戦績を振り返ってみていると、世代交代の流れがよくわかります。

 

2010年に長年日本をけん引してきた中堀・高川ペアが引退し、本格的にシノコバの時代へ。

 

シノコバは2011,2012と連覇して最盛期へ。

2013にはアジア選手権で個人金メダルを獲得しています。

 

2014年ごろからだんだんシノコバが勝てなくなっていき、群雄割拠に。

 

すでにシングルスではスター選手であった船水颯人選手が早稲田に行き、同じく世代を代表するスタープレーヤーであった星野選手とペアを組み、2015年からダブルスプレーヤーとしても本格的に台頭。

2016,2018と「違うペア」で天皇杯を制し、船水時代に突入。

 

 ちなみに、船水選手が大学に入って以降、船水選手を天皇杯で倒すことができたのはシノコバだけだったんですよね。

2015年、2017年ともに単純な実力だったら既にシノコバを上回っていたでしょう。

しかし、シノコバにだけは勝てなかった。

 

 そのシノコバも2010年に引退寸前の中堀・高川ペアに圧倒され、優勝を逃しています。

 

世代交代にあらがうスターと、時代を切り開いていく新しいスター。

天皇杯はそういった思いと思いが一番強くぶつかる大会なのかもしれません。

 

中堀・高川が引退して初めての天皇杯で優勝したシノコバと、シノコバが引退して初めての天皇杯で優勝した船水選手は重なって見えます。

 

ただ、ペアとして時代をけん引した中堀・高川、シノコバと違い、今、船水選手は一人でソフトテニス界を引っ張っています。

そういう意味で、歴代のどの選手とも比べ物にならないプレッシャーを今船水選手は感じているのかもしれません。

 

船水選手はシングルスプレーヤとしては圧倒的な成績を残しています。

しかし、ダブルスは、全盛期のシノコバ、中堀・高川と比べると若干物足りなさがあり、ダブルスプレーヤーとしての地位はまど盤石とはいえないかな?と考えています。

 

 

シノコバは初優勝後、2連覇し、その地位を盤石のものとしました。

 

さて船水選手はどうなりますか・・・

 

 

〇予想

 

第一ブロック

 

本命 船水・上松

対抗 小栗・大友、北本・丸山、品川・早川

大穴 村上・林

 

 

ここは、昨年の優勝ペアであり、大本命の船水・上松ペアが固いでしょう。

 

対抗しうるペアとしては、まず、北本・丸山ペア。恐らく初日に激突しますが、船水ペアがまだコンディションの整っていない状態で戦った場合、一番危険度の高いペアだと思います。

丸山選手は高校時代は内本選手とのペアで天皇杯ベスト4にも入った天才前衛です。

国内では数少ない船水選手の緩急に付いていくことのできる前衛だと思っています。

また、反対ブロックの小栗・大友も、実業団選手権で丸中・長江を倒すなど、今年度は期待のペアです。

 

大穴は村上・林ペア。村上選手は2017年度の天皇杯優勝選手ですが、年齢故か、そこで燃え尽きてしまったのか、それ以降はぱっとしない成績が続いています。

個人的には大好きな選手なので、大判狂わせを期待しています。

 

その他には、トヨタ自動車の瀬口選手や、高田商業の中別府・永江、関西大学の坂本・飯田ペアなどが注目。

 

第二ブロック

 

本命  船水・広岡

対抗 長尾・松本、上岡・三輪、中平・米澤

大穴 内本・因、伊藤・榊原

 

激戦区の一つである第二ブロックは、なかなか予想がつきません。

船水(兄)は最近調子を取り戻してきており、全日本社会人選手権でも良いプレーを見せていました。広岡選手は去年もベスト4に進出しており、調子に左右されないプレーをすることができます。

順当にいけば船水・広岡が固いか?

 

対抗は、インカレ優勝の長尾・松本と、大学勢屈指の実力を持つ上岡・三輪、中平・米澤。

大穴の内本・因と合わせて大学勢では最強ともいっていい勢力がそろっています。

 

また、ヨネックスの伊藤・榊原や、高校勢最強の一角、山本・池口、米川・大辻も勢いによっては上位進出が伺え、このブロックは大激戦が予想されます。

 

 

第三ブロック

 本命 丸中・長江

対抗 林田・柴田

大穴 塩崎・花田 本倉・斎藤

 

ここは順当にいけば丸中・長江が固いでしょう。昨年は桂・高月倒されましたが、最近は調子も安定してきており、このブロックの他のペアとは一段上の実力だと感じます。

 

対抗はインドアの王者であり、昨年ベスト4の林田・柴田。インドアシーズンは圧倒的な成績を残しましたが、屋外ではパっとしません。勝負のカギは林田選手の調子次第でしょう。インドアシーズンの調子を維持できれば優勝も夢ではありません。

 

大穴の塩崎・花田や本倉・斎藤、インハイ優勝の白川・石川、全日本で増田・柴田を破った鬼頭選手、元スターペアの鹿島・井口、伝説の高田商業ダブル後衛的場・宮下など、面白いペアがたくさんいるので、個人的には一番注目のブロックでもあります。

 

 

第四ブロック

 

本命 中本・鈴木

対抗 村田・林、安藤・安藤、増田・九島

大穴 桂・高月、松本・菅野

 

 

第二ブロックに続き激戦区ですが、中本・鈴木が出てくると思います。天皇杯は毎年風が強いことが多いのでダブル前衛であることも有利に働くでしょう。

 

対抗の村田・林は若手ではトップクラスの実力ですが、まだ厳しいか・・・。社会人になって復活した兄弟ペア、安藤・安藤も注目です。また、増田・九島にはそろそろ活躍してもらいたいところですが、最近の試合を見ているとやはり厳しいですかねえ。

 

大穴は元天皇杯優勝ペアの桂・高月と先の社会人選手権でベスト4に入ったベテラン松本・菅野ペア。桂・高月も、もう一回くらい派手な成績を期待しますが・・・

 

あと、ワタキューの北野選手と日体大の星野選手がペアを組んでいます。二回戦では羽黒の澤田・荒木ペアと激突する可能性もあり注目です。

 

その他では元インハイ準優勝の花岡・増田、社会人勢の荒尾・越智、西川・中原などが見どころ。

 

 

上位予想

 

ベスト8

 

船水・上松

小栗・大友

船水・広岡

長尾・松本

丸中・長江

林田・柴田

中本・鈴木

村田・林

 

ベスト4

 

船水・上松

船水・広岡

丸中・長江

中本・鈴木

 

準優勝

 

丸中・長江

 

優勝

 

船水・上松 

 

 

こんなところですかね!

 

やはり大本命は船水・上松、対抗一番手に丸中・長江の構図は変わらないでしょう。

あとは当日、強風や雨等のコンディションできまるかなあと。 

 

 

船水選手はプロとなって初めての天皇杯を優勝で飾れるでしょうか。

 

または、丸中・長江ペアがそれを止めるのか。

 

はたまた、他のペアが優勝をかっさらっていくのか・・・